白昼の襲撃

raid in broad daylight

1970年 製作     製作=東京映画 配給=東宝 カラーシネマスコープ



製作       金子正且
監督       西村潔
脚本       白坂依志夫 西村潔
撮影       黒田徳三
音楽       日野皓正
照明       今泉千仞
出演       黒沢年男 高橋紀子 岸田森
         殿山泰司 出情児 石井くに子 緑魔子


開巻から日野皓正のトランペットのけだるい響きが印象的な作品である。       
同じ時期、東宝が立て続けに製作していた東宝ニュー・アクションの中で生まれた異色作
である。『豹(ジャガー)は走った』監督 西村潔(1970年 東宝)、『野獣都市』監督 福田純(1970年 東宝)等この1970年は傑作が生まれた年である。
始めて観たのは中学生の頃テレビでなのだが、その数年後にはオールナイトの西村潔特集で『死ぬにはまだ早い』『黄金のパートナー』と一緒に劇場で観ている。
それくらいインパクトがあった作品である。
西村潔はテレビの『大都会』シリーズや松田優作の『探偵物語』等も演出していて私にとっても当時かなり気にしていた監督の一人だったのだ。
主演の黒沢年男も良かったのだが、高橋紀子という女優もかなり気に入っていた。
又、観てみたいのだがビデオが入手できず、観る事が非常に困難な作品でもある。※2023年現在ビデオは発売されている。
カメラワーク等で印象的な間を演出していて、かなり影響を受けた。
あえて表現するなら乾いた映像とでも言おうか・・・日本の監督とは思えないクールさとシャープさを持った監督ではなかったではないだろうか。
しいて言うならば、イギリスの犯罪ものに近いような気がする(例えばピーター・イェーツ作品等)。