Pangaea Cinema Lighting System GEKKO

自作(改良)撮影用Lighting System


本年(2012年)、自主映画の撮影を担当するにあたり手頃なHMIおよびLEDの Light Systemを構築してみた。 今回は自作というより改良と呼ぶべきでしょう。 というのも灯体自身には何も手を加えていないからです。 こちらが元になった灯体です。

○HID WORK LIGHT 価格: ¥ 8,000 (Amazon2012年当時)



○LED WORK LIGHT 価格: ¥ 3,730 (Amazon2012年当時)(現在在庫切れで形状も変更になったようです)



双方とも12V/24Vで点灯します。

HIDライトとはバーナーと呼ばれるメタルハライドランプを使用し灯体内にバラストも組み込まれたもので、 最近自動車のヘッドライトに多用されるようになっています。 今回選択したHID、LED双方ともトラクターなどの作業車に後付けするための作業灯という位置づけになります。 夜間のメインライトおよび昼間の補助光としての使用を想定。 従来からあるシネキングライト(通称「シネキン」)のポジションに変わるものと言えばいいでしょうか。 HID、LED双方ともカラーメーターの計測値は6000°Kでした。 若干ですがグリーンの成分が含まれるようで計測値では10M程度の補正が必要と指示が出ます。 これは数値的には特に補正をかけるほどではありませんし、カメラ側ホワイトであわせることも可能です。 昼光とのミゥクス使用でも違和感はありませんでした。

これらは購入時の状態で電源プラグなどはついていませんので、バッテリーに合った形のプラグを自分でつける 必要があります。今回バッテリーは大自工業のSG-1000(DC12V/7.0Ah)を選択しましたので、シガライ ターソケットに合うプラグを購入(ホームセンターの自動車コーナーまたは自動車部品専門店で簡単に手に入り ます)しギボシ端子を用いて接続しました。



これら灯体に、ライトスタンドへ装着可能とするためにダボ(サンテック 823)をつけます。今回選択したダボ には上下メスネジが切ってあるタイプですので工作は簡単です。



さらに、バッテリー点灯のみではなく家庭用AC電源も使用出来る様に、各灯体のアンペアに見合ったACアダプターを増設(今回HID70W用のACアダプターを探すのが一番苦労した点かもしれません)。 アダプターは秋葉原に直接赴いて探し出し、プラグの形状ををオスメスで合わせて完成です。



フィルターを装着できる様にスロットをもうけました。



LEDも同様にAC/DC仕様にします。



こうしてAC/DC仕様のライティングシステムが完成しました。

せっかくなので名前を付けようと考えた末に「Pangaea Cinema Lighting System GEKKO」と名付けました。 この「GEKKO」(ゲッコー)には「月光」の意味と、かつてあった写真用印画紙「GEKKO」から拝借しました。



こうしてAC/DC仕様のライティングシステムが完成しました。



以下はGEKKOを使った実際の作例となります。 特定の光源のない月光のみという設定です。 ※右クリック→オリジナル表示で御覧いただけます。



ISO 800 色温度8000 RAW設定に近いオリジナルピクチャースタイルにて撮影 補正済み Carl Zeiss Tele-Tessar 3.5/200 F4にて使用