実践的製作日記
「イタイ/オモイ」撮影におけるEOS 7Dの使用


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「イタイ・オモイ」撮影風景1
写真提供 撮影 服部昌一郎氏


縁あって自主映画の撮影に参加させていただく機会を得ました。 Team de dododo(チーム・デ・ドゥ ドゥ ドゥ)というグループで監督・脚本の売買キカン氏 バイバイキカン)とそのスタッフ方達とです。
2010年6月26日クランクイン。
 同   7月 1日クランクアップ の計6日間の撮影でした。

<スタッフ>
監督&脚本        売買キカン
プロデューサー      久里耕介
撮影           重枝昭典
同応援(制作&撮影&照明)安藤洋明
装飾           栗山愛
撮影助手         鷹澤幸一
助監督          鋤崎智哉
スタイリス        黒羽あや子
ヘアメイク        藤田美香、遠山愛理
スチール&アーカイブ   服部昌一郎
編集&合成        堀祐一

<キャスト>
久喜幸夫         桜塚やっくん(植田浩望)
千賀奈緒         ミラクルひかる

看護婦          東條未知子
整体倶楽部ママ      青山愛
同コスプレ女性      山咲有璃
セーラー服女性      桜塚やっくん
覆面男          是枝勉
車の中の女性       オデオン



今回私をはじめ監督、プロデューサーなど50代40代のおじさん達と20代の若者達との混成チ ームとなりましたが、実にまとまりが良く、特に学生を中心にした若者達の献身とその努力には感 動しました。
映像創作のほとんどがチームで創られる事からそこには協調性というものが不可欠なものとなりま すが、今回の現場の雰囲気が良かったのは彼ら若者達の協調性の高さが大きかったように思います 。もちろん、監督をはじめプロデューサーなどのベテラン達の度量の大きさも寄与していた事は言 うまでもありません

作品の内容は、一言では言えないのですが、
ある日(イタイ)と(オモイ)を媒介として出会い、そして心通わす男女の物語。
「イタイ」は「ここにイタイ」でもあり、「痛い」でもある。
「オモイ」は「想い」でもあり、「重い」でもある。
人間の深層に潜むアンビバレンスでもあり、純粋で真っ直ぐな感情でもある・・・

シナリオの最初に書かれていた言葉、「だれにだってあるはずなんだ・・・」
この言葉が作品を象徴しているのではないかと思います。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
桜塚 さん


「イタイ・オモイ」撮影風景1
ミラクルひかる さん
上二枚共 写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏


          



主演は「桜塚やっくん」と「ミラクルひかる」のお二人。
お二人とも実にまじめで真摯に役に取り組まれていて、演技も達者で感心しました。
桜塚さんは少々感情表現が難解な脚本に対し監督に何度も確認をしていましたし、演技も個性的で 人を引きつけるものがありました。
ミラクルさんはそのままでも充分魅力ある人なのですが、演技する事に真剣に悩まれている姿が印 象的で心打たれました。

今回初めて映画撮影のお話をいただいたのが2010年の1月でしたが、実はきっかけはそれ以前 に当ホームページに掲載していた「センサーサイズ比較表」を使わせてほしいというオファーが最 初でした。

監督の売買キカン氏は2006年にTeam de dododoを立ち上げ、それ以来コンスタントに短編 作品をネット上等で公開してきており、2009年には加護亜依主演で「彼女は何気にこうするの よと言い、」を横浜ブリリア・ショートショートシアターにて劇場公開もする実績を持っておられ る方でした。

更に今回プロデューサーとして参加している久里耕介氏は「アイコ十六歳」「さびしんぼう」「帝 都物語」「RAMPO 奥山監督版 」等々を手がけられた大ベテランの方。

こういった方達に囲まれ私も身が引き締まる思いでした。
そして今回の作品ではそれまでの2年あまり動向を見守っていたデジタル一眼での撮影を提案。 幸い前作「彼女は何気にこうするのよと言い、」にてキャノンの5DMark2を一部使用したとの事 で比較的スムーズに承認いただきました。
しかしまだ私はこの時点では、レンタル等で賄うつもりだったのです。


「イタイ・オモイ」撮影風景2
テスト撮影風景 2010/6/12 写真提供 撮影 服部昌一郎氏


シナリオをいただきイメージを膨らませる内に、じわじわといつもの<いけない虫>が蠢きだして いるのを感じていました。 そう・・・技術屋の性(さが)と言いますか・・・7Dを手にしたくなってきたのです。 子供じみていますが実際に手に持ち、レンズを通して覗いてみたくて仕方なかったのです。 こんな時期にこんな魅力的なキャメラを出すなんて、Canonが悪い!! と、一応責任転嫁しておいてっと・・・(汗) 気がつくと白い煙と共に目の前にEOS7Dが・・・(あぁぁ〜その間の記憶が〜!) (こいうことよくありますよねっ・・・ねっ!     ええっ!、無いって!) さっそく、EOS用のマットボックスシステムを作る。 これは元々持っていたARRIのスライドベースを元にPanasonicのAG-HVX205A用に作ったマット ボックスシステムを改造する方法で。更にEOSはもちろん、AG-HVX205Aや同形のハンディビデ オ、果ては放送用のハンドヘルドキャメラまでカバーできる物を目指した。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
AG-HVX205A用に作ったマットボックスシステム 2010/8/28


「イタイ・オモイ」撮影風景1
今回EOS用に改造したもの A


「イタイ・オモイ」撮影風景1
今回EOS用に改造したもの B(放送用機器の場合は上部のアングルを外す)2010/6/12
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏


「イタイ・オモイ」撮影風景1
テスト撮影風景 2010/6/12
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏


「イタイ・オモイ」撮影風景1
後に若干改良を加えたもの2010/8/28





今回の作品の為に用意した機材は、
レンズ、
Canon EF-S 18-135 F3.5-5.6 IS
Nikon Ai Zoom Nikkor ED 50-300mm F4.5
Nikon Ai Zoom Nikkor 25-50mm F4
Carl Zeiss Tele-Tessar 3.5/200
Carl Zeiss Planar 1.7/50

三脚、
Sachtler VIDEO 20
Tripod Large
Tripod Small
High hat

特機、
Willi Go(ABCプロダクツ) 6.4M直線レール
Forest Crane
Forest Dolly A Type
車椅子

照明、
角ロールレフ 大1 小1
Quarts Light 1KW
TOSHIBA AL-LQMF-2 200W×2
RDS 150W(通称”ゴジラ”)×2
リファ 300W
インバーター蛍光灯32W(クスライト)
HATAYA GT-20 AC Code reel(ドラムコード)
センチュリースタンド
ミニセンチュリースタンド
ライトスタンド(軽)×2
ライトスタンド(重)1K脚
その他消耗品 ビニール トレペ ピンチ クランプ B3 B5 レフ中・小 黒紗
スライダック カポック(ブルー・グリーン) ポールキャット

用意したCFカードは「SanDsk Extreme 60MB/s 16G UDMA対応」が2枚。
バッテリーが3個。
7インチHDモニター(プロ機材ドットコム)。
18.5インチHDモニター(BLUEDOT)(12V DC駆動に改造)。
HDMIスプリッター(分配器)。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
自主映画「イタイ/オモイ」初日撮影風景 2010/6/26
写真提供 撮影 服部昌一郎氏



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準備
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目

・撮影第1日目(クランクイン)

数回のロケハン、衣装合わせ、本読み等を経て、いよいよクランクインの日を迎えました。
最初のロケ地は八王子近郊の団地。
もちろん正式に自治会への許可申請をした上での撮影です。
主人公の二人が出会うシーン。
出会うと言っても、団地屋上から飛び降りた女とその下敷きなる男というシュールな設定です。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/26
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/26
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/26
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/26
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




音声はDVキャメラによる別収録。
暗部の補助にはレフを使いました。
そして今回のスタイルとして露出計を使用。
入射、反射、カラーメーターの3台。
シャッタースピードは1/50、ISO100が基本。
絞りがオープンでF8前後。インドアでF5.6前後となるようNDフィルター等で調整。
撮影機材のスタイルは、7D本体からHDMI出力、HDMIスプリッターを通して7インチ と18.5インチ二つのモニターへ。
本体動画スイッチが使いづらい時もあるのでCanon製リモコンRC6を使用。
私が調べた中では、現在動画スイッチをリモートできるのはこのRC6とRC5(製造中止)だけ であった。
使い方はRC6本体裏側の切り替えスイッチを「2秒後レリーズ」にし、そして7D本体のドライ ブモード設定を「セルフタイマー2秒/リモコン撮影」にすることでリモコンスイッチでのONー OFFが可能となる。
ただ問題なのは、リモートの受光部が7D本体グリップ前面にあるため少々工夫しないと使いづ らい(室内等では反射物が多いので、本体背後からでも使えることがある)。
時々降る雨対策としては照明用ビニール枠とビーチパラソルで対応する。
小型クレーンも使い、当初撮影は順調に進んでいたのですが・・・


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/26
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

・初日から機材トラブル(泣)

天候は梅雨まっただ中ということもあり、時々小雨の降る状況。
雨の養生もしなければならず、なかなか思いどおりにはいかない。
そんな中トラブルを予感させる出来事が・・・
この日の撮影予定中盤も過ぎた頃だったでしょうか、
まずは、7Dの内部温度上昇警告マークが点き始めました。
対処するために、一度パワーを落とし、しばらく待ってから再度パワー投入を繰り返すはめに。
正確には計測していませんが、各カットの準備の段階でライブビュー状態が数十分(おそらく2 0分近く)は続いていた為と思われます。
更にHDMI機器への出力がおかしくなり始めました。スプリッターを通すと画が出なくなってし まったのです。
7D本体電源投入後表示されるセンサークリーニングも行われなくなり・・・
そしてとうとう本体の液晶にも画が出なくなり、7D本体が一切反応しなくなってしまいました。
本体上部の液晶画面には「Err」の表示が・・・
幸い、クランクイン直前にスタッフの一人が7Dを購入しており、テスト撮影で作ったピクチャー ファイルもコピーしてあったので撮影は続ける事ができ助かりました。
そして以後は安全を考え、SDモニター出力へ切り替えて使用しました。
(※この時点ではHDMI関係のトラブルと考えていた為)
しかし更に撮影終了後、車の中に置いておいた故障した7Dを触ったスタッフが、パワーが切られ ているにもかかわらず本体が熱くなっている事に気がつき、あわててバッテリーを抜きました。
そして、結局その日は復活することはありませんでした。



「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/26
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/26
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/26
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




・7DとHDMIスプリッターの相性?
 内部温度上昇警告マーク

それから6日間の撮影が全て終わり自宅にて恐る恐る電源を投入すると、何事もなかったかのよう に作動するのです。通常のスチール撮影はもちろん動画もキチンと撮れています。
さっそくHDMI機器をつなぎ再現できるか試したところ、どうもHDMIスプリッター(分配器)が悪 さ?をしていたようです。
7D本体→スプリッター→モニター2台という流れで接続(※トラブル時と同じ)。
検証の結果、7Dとスプリッターが接続された状態で、7Dの電源よりも後にスプリッターの電源を 入れるとおかしくなることがある事が分かってきました。
その状態で7D本体のHDMI端子を抜き差しすると7D本体の液晶がHDMIケーブルが抜けた状態の 時に反応しなくなり、差し込んだ状態で7Dのミラーが勝手に戻ってしまい、上部の小型液晶画面に 「Err」表示が出てその後一切反応しなくなりました。
スプリッターには接続機器を再認識させる為のリセットボタンがあるのですが、これも効きません。 その後は7D本体のバッテリーを一度外し再度電源を入れると正常に動作するようになりました。
つまり、スプリッターが入力ソースを認識する過程で守らなければならない事に、

スプリッターの電源投入→ソース側の接続又は電源投入

という順番の法則があるという事になります。
スプリッターの説明書を見ると、「入力、出力機器の接続→スプリッター本体の電源投入→接続機器 の電源投入」と書かれていました。
つまり、スプリッターの電源投入は入力ソースよりも先ではなくてはならないという事になります。 ちなみに、上記法則を守り、7D本体からHDMI端子を抜き差しするのは問題ありませんでしたし、 モニターを単体で7Dへ接続する場合も問題なしでした。
万が一「Err」表示が出てしまった場合は、本体電源を切り、本体バッテリーを一度外して元へ戻すと リセットされるようで、正常になります。
これをそのまま放置すると異常発熱につながると思われます。

現在他のHDMI出力機器が他に無いので、これが7Dとスプリッターの間だけで起こる事なのかは分 からないのですが・・・

使用したスプリッターは、 amazon内のATS DIRECT店「HDMI 1.3b ハイスピード対応 2ポートスプリッター 」。
このスプリッターは通常ACアダプターによるAC駆動のみですが、6VのDC駆動へ独自に改造して います。(ちなみにAC、DCでの振る舞いに違いのない事は検証しました)

このことから私個人の現在の見解は、
「HDMI機器との相性」が考えられるのではないかと思っています。
実はテスト段階から7Dの出力からスプリッターを通してモニター出力した際に、モニター側で出力 画面サイズが定まらない現象が起きていました。
しかしこれは何度がケーブルを抜き差ししているうちに正常になっていたので、ケーブルの接触か なと思っていました。
今考えればおそらく色々といじっているうちに法則に乗っ取った接続に偶然なっていたのでしょう。 そこにトラブル当日の内部温度上昇警告マーク等の要因が間接的に関わったのでは・・・

室内ですが接続状態での検証も行いました。
室温29度、7D本体→HDMIスプリッター→液晶モニター2台、本体メニューにてオートパワーオ フ「切」(30分にて液晶自動OFFー仕様)を選択で76分ライブビュー状態を維持(内部温度上 昇警告マーク無点灯)。
これが真夏の屋外で直射日光があたる環境だと数十分(おそらく20分程度)で内部温度上昇警告マ ークが点くと思われます。この場合本体を日陰にする何らかの措置が必要になるでしょう。
あと、車などで移動した際(本体を直接シートに置いた状態)に本体CFカードスロットのメディア が若干緩んでいたこともあったのでこちらも注意が必要かもしれない。

ともあれ、説明書の理解が不足していたのと同時に私のHDMIに対する知識はまだまだのようです。
HDCPやHDMI規格のバージョン等々・・・

・HDMI

この後、7D本体はCanonにて点検してもらうつもりですが、もし何か新しい事実が出て来た時には ここで報告したいと思います。
こうして幸いにも初日の撮影を何とか乗り切る事ができました。


以下 2011/1/1 追記

その後、また似た様な現象が現れました。
前回との違いはスプリッターを介していなかった事です。7DのHDMI出力から直接モニターのHDMI入 力へ接続していた時にやはりモニターが消えたり、接続を繰り返すうちに「Err」表示です。
この時に分かったのですが、7D本体のHDMIスロットとケーブル側の相性で接触不良が発生すること が確認できました。
HDMIケーブルはデジタル信号をやり取りするケーブルなので値段等の差はほとんどないだろうと考え ていたのですが、ケーブルによっては接続時のぐらつきが多く映像が途切れてしまうことが分かりまし た。同じケーブルをSONYのビデオカメラのHDMI端子に接続した場合は少しぐらつきはあるものの信 号が途切れることはありませんでしたのでケーブルが不良という訳ではなく、これはもう「相性」とい う他はありません。ケーブルはELECOM製のフェライトコア無しのもので、電器関係の量販店で購入。 他のメーカーのケーブルにするとまだ若干ぐらつきはあるものの信号の途切れは起こりませんでした。 この事から、事前にHDMIケーブルのぐらつきはチェックしておいた方がよい事が分かります。
そしてケーブルの選択は慎重におこなうべきでしょう。
7D側はミニHDMI端子なのですが、このミニHDMIという規格はいかがなものなのでしょうか。
通常の大きさのHDMI端子でぐらつくという印象はない為ミニにはまだ不安要素があるような・・・・

再検証 1 (異常終了するケース)
7Dの電源投入(HDMIケーブルは接続した状態)→動画モード切り替え→スプリッターの電源 モニター電源→画像表示されず→7DからHDMIケーブルを抜く→動画モード切り替えスイッチを戻す →ミラー反応せず「Err」表示。この流れは再現性あり。

再検証 2 (正常動作)
スプリッター電源投入→7Dの電源投入(HDMIケーブルは接続した状態)→動画モード切り替え→ モニター電源→問題無し→7D動画モード切り替えスイッチを戻す→ミラー正常に反応となり数回繰 り返すも問題は起こりませんでした。
7D本体のHDMIケーブルの抜き差しも問題無しでした。

※ただし「再検証 1」の直後7D本体電源を落しバッテリーを外してリセットした後スプリッター の電源を落とさずに「再検証 2」へいったところモニターが480Pモードで表示。スプリッターの リセットボタンも効果なしでした。スプリッターの電源も一度落としたのちの「再検証 2」は正常 動作。

再検証 3 (正常動作)
スプリッターを介さず、直接モニター1台とHDMIケーブルで接続。
接続後最初に7D電源投入→モニター電源→ケーブルの抜き差しでも正常動作 ※ 追記の最初に記述した不具合原因は単純に接触不良だったと思われます。

再検証 4 (正常動作)
スプリッターを介さず、直接モニター1台とHDMIケーブルで接続。
接続後最初にモニター電源→7D電源投入→ケーブルの抜き差しでも正常動作

※ 両端が通常のHDMI端子のケーブルはアマゾンにて購入の、
 PLANEX ハイスピードHDMIケーブル 5m (PS3/Xbox360対応) PL-HDMI05
 PLANEX HDMIフラットケーブル1m(ブラック) PL-HDMI01FB
を使用して問題はありませんでした。
肝心の本体へ接続しているケーブルですが、ノーブランドでモニターに付属してきたものです。

とにかく複雑です。
ここまでやって正直まだ完全な理解には至っていません。

今言えることは、

・HDMIケーブルの接触の確認
・スプリッター→7Dの流れで電源投入すること
・ミラーが反応しない場合は「Err」になる可能性が高い
・「Err」になった場合は本体電源を落し、バッテリーを一旦取り外しふたたびセット  同時ににスプリッターも電源を再投入する

これぐらいでしょうか。

まだ実際のフィールドではテストしていないので今後も課題は残りますし検証は続けるつもりです。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏


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準備
1日目
3日目
4日目
5日目
6日目

・撮影第2日目

ゲームセンター内で移動車を使い、本日のファーストカット。
移動を使用したのは、主人公の焦燥感と不安を変化する画面から感じてもらえればと考えての事。
ここはあえてノーライトで、ゲーム機からくる光を生かして撮影する。
よって感度もISO400まで上げている。
ふたたび移動し、坂道を来る主人公。
この日は移動が多いスケジュールとなる。
空は相変わらずの梅雨空で時々雨もパラつく。



「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




助手を担当してくれた安藤君の勘が素晴らしく、フォーカス送りの感性は驚くものがありました。
通常のムービーレンズとは違い、フォーカスのストロークが短く、ビデオレンズ並みの送りにくさ があったと思うのだが難なくこなしていく姿には感動しました。
安藤君自身監督と撮影で既に才能を発揮しており、「不正アクセス」という作品では調布ショート フィルム・コンペティションなどで入選を果たす実力の持ち主である。
今回、本当に若いスタッフには助けられました。
個々がそれぞれに才能を持っていて、映像に対する情熱を肌で感じる事ができました。
よくもまぁ、こんなに素晴らしいスタッフが揃ったものです。





「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




一時的に日差しが来るもすぐに曇ってしまう。
一日の中で、曇り、雨、晴れが目紛しく変わる。
この日は少し時間が押してしまい、最後の公園のシーンが結構ギリギリとなってしまった。
感度をISO600まで上げ、開放F1.7の50mm単レンズで処理。
手持ち撮影を多く使った日となったが、7Dはその点軽いのでやりやすい。
ただ、液晶が固定なので覗き辛い。
更にこのところ老眼が進み始めていて、液晶を見るのも少々辛いということで今回は液晶ルーペを使用。
U-Nの「モニタリングPRO-MC MASTER」にHVX-205Aのアイカップを無理矢理装着した。
(現在は純正のアイカップと取り付け枠がオプションで買えるようになっています)


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/27
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
モニタリングPRO-MC MASTER 取り付け枠 ケラレもなく結構しっかり固定できる。
ただし脱落防止の措置は念の為必要。

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/28
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏


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準備
1日目
2日目
4日目
5日目
6日目

・撮影第3日目

新大久保ロケ。
朝から波乱の幕開け。
衣装やカメラを積んだ車が集合時間を大幅に遅れる事態に。
人が動かしているのだから、こうした予想外の事も起こる。
ひとまずファミレスでコーヒータイム。
相談の結果、予備のPanasonic GH-1で幻想シーンのみ撮影することに。
それにしても、今回予備機が無かったらどうなっていたことか(汗)



「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/28
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏



そうしている内に、衣装と機材が到着。
撮影を再開。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/28
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/28
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/28
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




駅前からさほど遠くない某所のロケセットへ移動。
室内撮影、照明準備。
カーテンの隙間から1KWを流し込む。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/28
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/28
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/28
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




室内撮影は何とかこなす事ができたが、朝の影響もあって、外のシーンをワンシーン撮りこぼして しまう。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏


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準備
1日目
2日目
3日目
5日目
6日目

・撮影第4日目

従来のスケジュールを急遽変更し、ふたたび新大久保ロケ。 昨日の撮りこぼしを埋める。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




八王子多摩センターへ現場移動。公園内の撮影。
夕方ということもあり、蚊の大群が群がってくる。
虫除けスプレーもあまり効果がない。 そこで登場したのが蚊取線香。 これが思いのほか効くのだ。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




少し場所移動して、木々に囲まれた歩道へ。
曇りのせいもあり、明るさが限界に近い。
またまた50mmの出番。
車椅子の主人公の表情をとらえるためこちらも車椅子で平行移動。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/29
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




この日の撮影が終わり、ワンカットつながりが不自然なカットがあることに気がつく。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/30
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏


リスト
準備
1日目
2日目
3日目
4日目
6日目

・撮影第5日目

八王子郊外にある病院をお借りして撮影。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/30
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/30
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/30
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/6/30
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




本来、この日がクランクアップ予定であったが翌日も撮影となる。
監督の売買キカン氏から昨日の木々に囲まれた歩道のシーンを全て撮り直す旨。
気になっていたつなぎの事もあり、安心する。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏


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準備
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目

・撮影第6日目

先日撮影した公園側の歩道からスタート。
この日は、梅雨の中休みなのか晴れ間が広がる。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




すぐ側のデジタルハリウッド八王子スタジオへ移動。
スタジオと言っても、廃校になった小学校をそのまま貸している形態。
ここの教室の一室を病室に見立てての撮影。
美術の飾りも素晴らしく、見事に病室になっている。
ここは二人の本当の意味での出会いとなるシーン。
雰囲気を高める為、薄くスモークを焚く


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏

「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




照明もふんだんにあるという訳ではないが外光も充分あり、7Dは暗部の描写が粘ってくれるので 、このシーンでは補助光程度で充分描写できる。
更にスモークが暗部を持ち上げてくれるのでちょうどローコンフィルターをかけている雰囲気だ。 私はどうしようもない条件以外での低照度撮影はあまり好きではない。
最近ではLEDなどを使った照明も登場してきているが、やはり伸びのある高光量のライトが少な くても1発は欲しい。
今回最大の光量を出せるライトはタングステンの1Kwだが、HMI575クラスが正直欲しいところで 、これがあれば表現の幅も広がるだろう。
ライティングとは単にキャメラの照度合わせではなく、光と影で画面に画を描く事だと思っている。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




撮影は順調に進み、いよいよ作品通してのラストカット。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




監督のカットの声と共に主演のお二人へ花が手渡された。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




そして、苦楽を共にしたスタッフ一同と記念撮影。


「イタイ・オモイ」撮影風景1
撮影風景 2010/7/1
写真提供Team de dododo 撮影 服部昌一郎氏




今回参加をさせていただいて、本当に良かったと感謝している。
助手時代は本編にも関わっていたが、いざ自分がキャメラマンとなってからは劇の撮影は皆無であ ったこともあり、本来自分が何に憧れてこの世界を目指していたのかを再認識させてくれた意味は とても大きい。
本当に素晴らしい監督はじめスタッフやキャストの方達と出会えて幸せな日々でした。
ありがとうございました。
正直このままこの状況がずっと続けばいいなとさえ思いました(笑)
これを今後の発展の糧として頑張っていきたいと思います。

この後、打ち上げがあり出演者、スタッフ共に楽しいお酒と会話で楽しみました。
朝まで居たスタッフもいたようです(笑)



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